店のBGMはタダではない! 音楽著作権はどこまで発生するの?


クラウドファンディング,ソーシャルレンディング,マネセツ

カフェやショップなどで流れる音楽は、店の雰囲気を演出するかけがえのないもの。
音楽は、店のセンスを測るバロメータのような役割もあり、音楽のセレクトに重きを置く店も多いでしょう。
しかし、そのBGMがタダだと思ったら、大間違い!
昨年、JASRAC・日本音楽著作権協会は、CDや音楽配信でダウンロードした曲を申請なしに店のBGMに使用したとして、15の都道府県の飲食店など258店舗に対して、使用料を求める民事調停を申し立てたのです。
 

年間6000円〜5万円かかる使用料

 
自分で買ったCDを店のBGMとして流すと、使用料がかかる──。
民事調停がニュースになり、この事実を初めて知った方も多いのではないでしょうか。
では、個人経営の小さい店で、店主がリラックスのために音楽をかけている場合も徴収の対象になるのか。

答えはイエス。
店舗という営利目的の空間では、たとえお客さんがいなくても、著作権使用料が発生するのですね。

その使用料は以下のとおり。
○500平方メートルまで・・・・・ 6000円/年
○1000平方メートルまで・・・・・10000円/年
○3000平方メートルまで・・・・・20000円/年
○6000平方メートルまで・・・・・30000円/年
○9000平方メートルまで・・・・・40000円/年
○9000平方メートルを超える・・・50000円/年

実際にJASRACの許諾を得ていない店舗は全国に多数あり、今後の徴収が厳しくなることは間違いありません。
もちろん、個人が自分で音楽を楽しんだり演奏したりする場合には、著作権は発生しないわけで、前述したような個人経営の小さな店も対象になることから、その線引きに賛否が分かれるのではないでしょうか。
 

「創った人」だけでなく「伝える人」にも権利がある

 
そもそも音楽著作権とは、音楽を創った人(著作者)を保護する権利で、著作者が、利用を認めたり禁止したりできる権利なのですね。
イベントなど営利目的などで使用したい人は著作者から、利用の許諾を得る必要があります。その創造物を使うわけですから、使用料も発生します。
音楽著作権は、原則として著作者の死後50年まで保護されています。

さらに著作権は、創った人の権利ですが、もう一つ、著作隣接権というものがあり、演奏する人(アーティスト)や、レコード制作者など「伝える人」にも権利があるのですね。
たとえば、店のBGMとしてCDをコピーして流した場合、著作権と著作隣接権の両方が発生することになるのです(市販のCDを流した場合、著作隣接権はかかりません)。
 

すべての創作物は、制作者たちの創造から生まれた財産

 
このように音楽著作権、音楽著作隣接権は様々なところで発生します。
では、動画投稿サイトで、音楽を配信する場合は、どうなるのでしょうか。
この場合は、サイトを運営する事業者が、JASRACと許諾契約をしているのであれば、個別に許諾を得なくても、自演または自作のものをアップロードするのは大丈夫。大手動画投稿サイトは、ほぼ許諾契約しています。

ただし、CD等からアーティストの音源を利用する場合は、著作隣接権が発生。レコード会社等の許諾を得る必要があります。

音楽をはじめとする作品は、多くの人の情熱と創造力から生まれた計り知れない財産。ネット時代に入り、著作権の意識が薄れつつありますが、著作者の想い = 著作権の存在をしっかり心にとどめ、また利用者が複雑な法律に縛られることなく、純粋に音楽を楽しめることが求められるのではないでしょうか。
 

≪記事作成ライター:中村深雪≫
ライター。千葉県出身。4月より金沢在住。
映画、舞台、飲食、住まいについての広告・取材記事や、著名人インタビュー、街歩きコラム等を手がける。
関東から北陸に来て、日本の魅力を再発見。現在は幅広いジャンルで執筆中。


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