思いがけずに得た利益や幸運を望む心、または幸運に際して心や脳が高揚する状態を指す“射幸心”を煽ってはいけないという大義名分の下、「ギャンブル依存症対策」の一環としてパチンコの出玉規制基準を見直す動きが昨今加速していて、新聞等でも大きく取り上げられていますね。
それは同時に、胴元=パチンコ店が生き残るために出玉率を絞ることにつながり、客の側からすれば勝てる機会が減少していることにもなります。
そこで提案です──。
パチンコ好きの方はこの際、パソコンやスマホの株価ボードに向かってみてはいかがでしょうか。さらには、株価の上昇局面でも下落局面でも利益が見込まれる「ブル・ベア型ETF」取引をしてみませんか?
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まず初めに用語の説明をしましょう。ETFとは?
「ETF」とは、株式のように証券取引所の取引時間中はいつでも売買が可能で、かつ投資信託のように複数の銘柄や指数に投資できる商品(広義では投資信託の一種)のこと。
投資信託に比べて取引手数料が格段に安く、市場が開いている時間なら自由に売買できる点が特徴ですが、取引を開始するあたり、まずはNISA口座に10万円を入れることが初動となります。
ブル・ベア型ETFとは?
日系平均株価やTOPIXに連動して価格が動くETFを指し、
●ブル型は「牛が角を突き上げる様子」から「上がったときに儲かる」
●ベア型は「熊が爪を引き下ろす様子」から「下がったときに儲かる」様子を表しています。
ここで少し乱暴な表現になりますが、ブル・ベア型とは、「丁半博打」やマカオ等のカジノで人気の「大小」のようなもの、という言い方もできます。
胴元に取られる金額が、驚くほど少ない
冒頭で、昨今強まるパチンコ規制について触れましたが、パチンコの場合を例に取ると、一般的に店側が持っていくお金は、客が玉やコインを買った金額の15%程度といわれています。対して、ETFを組成・維持するための信託報酬と呼ばれる手数料は1%以内。証券会社に支払う売買手数料も、ネット証券であれば非常に安く、パチンコ屋で飲む缶コーヒー代くらいと考えて問題ないでしょう。
つまり「胴元が持っていく割合が10倍以上違う」ということは、勝つ確率が上がる効果もありますが、負けてもすべて自分のせい、店に腹を立てずにすむ、ということにもなるのです。
9時開店、昼休みあり、15時閉店
厳密にいうと夜間取引市場などもありますが、原則的には、市場の取引時間は9時~11時30分、12時30分~15時と決まっています。もちろん土日祝日はお休みです。週末も夜遅くなっても開いているパチンコ屋に比べればいたって健全ですし、夜間のニューヨーク市場の動きなどを眺めながら、出玉(ではなくて、市場の上げ下げ)の傾向を分析する時間もたっぷりとれます。
10万円元手で十分楽しめる
たとえば日経平均が1%下がったときを考えてみましょう。
10万円を元手に日経平均の値幅の2倍動くベア型ETFをうまく売り抜けたと仮定すると、1%×2倍×信用取引分3倍、6%で、約6000円の儲けとなります(手数料は考えず。元手が20万円くらい必要な銘柄もあり)。
ここで「なんだ、そんなに儲けが少ないんだったら、かったるくてやっていられない。」というパチンカーの声が聞こえてきそうですが、一日に何度も売買すれば収支はどんどん変化します。もちろん、ビギナーの信用取引はお勧めしませんが、それをしたところで一日の負け金額さえあらかじめ決めておけば、パチンコと比較して、勝てる確率はよほど高いと言えるでしょう。
リーチアクションに負けない迫力
さらに、株式市場が開いている間は、あなたのパソコンやスマホの株価ボードはリアルタイムで変化(チカチカ)しますから、それはかなりの迫力でアドレナリン出まくりなこと請け合い(このときの心的状況がいわゆる“射幸心”ですね)。昨今の長すぎて外れることの多いパチンコのリーチアクションより、よほど確実性が高く、楽しめるのではないかと思います。
何よりも、1台を選んだらボタンを叩く以外は見ているしかないパチンコ台に比べて、複数銘柄を同時に選ぶこともできますし、「売買のタイミング、銘柄選定、投資費用配分」などの自分の意志を自由に込められる点もまた魅力です。
パチンコ台=銘柄だって、日経平均やTOPIXだけでなく、リート指数やマザース指数に連動するETFなどたくさんあります。
代表的な銘柄には、
1568(TOPIXブル2倍上場投信)
1569(TOPIXベア上場投信)
1570(日経平均レバレッジ上場投信)
1571(日経平均インバース上場投信)……などがあります。
Google検索で上記の4桁の番号を検索するだけで、詳しい情報がザクザク出てくるはずです。
もし「今日、または明日、パチンコにでも行こうかな」と考えていた方、この際、数万円をパチンコ店に置いてきたと思って、ブル・ベアETF取引について目を向けてみませんか?
≪記事作成ライター:前田英彦≫
同志社大学工学部(現理工学部)出身。株式会社リクルートに11年間在籍、広報室マネジャーなどを経て独立。数々の起業家、創業経営者との出会いを通して、日々成長中。独立時に設立した会社は現在18期目を迎えている。「『レジを打ったことのない人間に小売りの何がわかる!』と流通業の顧客に言われたことがきっかけで、たい焼き屋も展開。大学を卒業して30年。突如理系仕事に目覚め、最近では製造業の職人になってしまったという噂も。ダルメシアン、テニス、ゆで卵を愛す。
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