いよいよ電力の自由化がスタート! でも、 場合によって電気代が高くなるってホント?


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「電力の自由化」がいよいよ目前に迫ってきました。
消費者にとってはメリットが多い改革として期待されているものの、自由化に関してまだまだ理解が進んでいないのも事実。
そこで、暮らしや事業に欠かせないサービスであり、月々の電気代節約になる「電力の自由化」について、押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。

POINT1 そもそも「電力の自由化」とは?

電力の自由化とは、電力供給に名乗りを上げた新電力(特定規模電気事業者)から、電気を購入できる新システムのこと。
これまでは地域の大手電力会社が独占的に電力を販売し、消費者が購入先を選ぶことはできませんでした。でも、今回の自由化で契約先を自由に選べるようになるのです。
こうした大規模インフラへのテコ入れが実施される背景には、東日本大震災発生後の輪番停電(計画停電)や、福島第一原発事故後に発覚した東電のトラブル隠しなど、インフラ意識が人々の間で急激に高まったことが大きな要因に。

さらに、1年後の2017年にはガス小売り全面自由化が実施される方向で進むなか、東京電力の広瀬直己社長が警戒感をあらわにする一方、「首都圏の電力需要の10%を取り込む」と意気軒昂な東京ガスの広瀬道明社長……と、二人の社長の対照的な姿も話題になっています。
では、東電が警戒感をあらわにするワケとは何なのでしょう。

POINT2 割引率次第で最大70%が乗り換え!?

自由化を機に、高圧分野(鉱業、製造業などの産業分野)では、すでに東電から新電力へ7%の乗り換えが実施されている一方、東電にとって”おいしい市場”だった家庭などの低圧分野でも実質的離脱が始まっています。
加えて首都圏のマンションでは、設備工事費等の経費を差し引いても、年間数%程の料金を節約できるメリットから、各戸単位の低圧契約を一棟単位の高圧契約に切り替える動きが加速。

そうしたなか、2020年くらいから乗り換えが本格的に加速するといわれていますが、それを裏付けるのが、某企業が実施したアンケート結果です。
【現行料金に対し10%安くなると仮定した場合】 ➡ 約4割の消費者が乗り換え
【現行料金に対し20%安くなると仮定した場合】 ➡ 約7割以上の消費者が乗り換え
今後、戦国時代の様相を呈する電力&ガス。アンケートの数値から、東電が警戒感をあらわにする理由がうかがえますね。

POINT3 気になる「セット割」とは?

目下、節電によるポイント還元や、スマホ、ガス、ガソリンとのセット割など、各社があの手この手で「セット販売」を打ち出していますが、「どこと契約すればお得?」と思っている人は、いま一度自身の生活を振り返ることが大切になってきます。

それは例えば、車に乗る機会が多い人であれば石油元売企業、あるいは月の通信料がかさんでいる人なら通信事業者、ソーラシステム等を導入済みの家庭であれば住宅関連事業者……といった具合に、ガス、CATV、宅配水といった新電力が打ち出すプランとのバンドル(組み合わせ)が重要ポイントに。これが、電力をお得に使用できるかどうかの分かれ目となるのです。

POINT4 えっ? 乗り換えで高くなるケースも?

電力小売自由化=電気料金が安くなる!と思い込んでいる人が多いなか、まず理解しておきたい点は、新電力が打ち出している割引率が、平均5%程度であること。
そのため、比較検討をせずに新電力に乗り換えると、逆に月の使用料が高くなる可能性もあるのです。そこで気になる、料金が上がりかねない目安とは?
【料金が上がってしまう目安01】/「30A未満の契約」の単身者や節電家庭
【料金が上がってしまう目安02】/「電力使用量が平均4000円未満/月」の家庭
【料金が上がってしまう目安03】/「オール電化」の家庭

しかし、「私の家はオール電化だから」とあきらめてしまうのではなく、乗り換え後に月の電気代が高くならないか、安くなるとしたらいくらくらい?……と、事前にしっかり試算することが節約の第一歩となるのです。

POINT5 地元の小規模企業の場合、停電しない?

あまり有名でない会社も新電力に名乗りをあげていますが、そうした会社が倒産した場合や、メンテナンスの質によって停電しないか……といった点を心配する人も多いでしょう。

しかし、新電力に乗り換え後も、従来の東京電力や関西電力が電気を届けてくれることが「電力自由化」の制度によって保証されているうえ、新電力の発電所が台風や地震などの災害に見舞われた際も、従来の電力会社が電力を融通してくれる「バックアップシステム」があるので、どうやら停電の心配はなさそうです。

── 昨年夏の申請数だけでもすでに約700社弱が名乗りを上げ、まさに乱立状態の新電力! 
でも、数が多いほど選択肢が増え、競争が激しくなる「電力の自由化」は消費者にとってうれしい限り。
さあ、あなたは現状のままですか? それとも、どの新電力に乗り換えますか?

≪記事作成ライター:岩城枝美≫
横浜出身。東京在住。大手情報サービス企業を29歳で退社後フリーランスに。教育、結婚、通信、金融、IT、住宅、ゴルフ系の出版物、Web、社史、社内報など、20年にわたりあらゆるジャンルの取材・執筆、ディレクションに携わる。


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