仏壇って必要? 意外と知られていない価格や価値を徹底検証!


画像マネセツ095(草川)/仏壇の価格や価値

家族が、あるいは自分が亡くなった時のことを考える際、葬儀やお墓については検討しなければと思っていても、仏壇はまったくの範疇外という方、多いのではないでしょうか。

実は、経仏壇や宗教用具の市場規模はこの20年間で半減しているという経済産業省の商業統計もあるほど、核家族や単身世帯など家族構成の小規模化に伴い、仏壇がない家庭で育った人も少なくないと言われています。
そこで今回は、仏壇になじみがない方々にも分かりやすく、仏壇が持つ意味や、現代の仏壇事情について紹介していきます。
 

仏壇保有率は下がってきている!?

 
仏壇とは自らが信じる宗派のご本尊を安置し、祈る場所ですが、現在では故人を供養する場へと、その意味合いを変えつつあります。
お墓はデスクトップ、仏壇はタブレット、手元供養はモバイルなどと例えられてもいますが、果たして仏壇はタブレットのような日常使いの存在となっているのでしょうか。

マンションラボ「マンション居住者の仏壇事情アンケート」2014年調べによると、仏壇購入のきっかけは、
●1位 ➡ 「親族(肉親)が死去したため」が約6割を占め、
続いて ➡ 「引っ越ししてサイズが合わなくなり買い替え」が約2割となっています。
仏壇はあくまでも故人を祀るためのものであり、あらかじめ自らが用意をしておくものではないことが分かります。

また、第一生命経済研究所2012年調べでは、
●「子どものころ、仏壇があった」➡ 66.2%
●「現在、仏壇がある」➡ 46.7% となっており、
家庭における仏壇の保有率は下がってきているようです。やはり家庭環境の影響は、大きいものがあるのかもしれません。

さらに、都市部と農村部でも大きさ開きがあり、地方の戸建てでは仏間がある戸建てが一般的ですが、都市部のマンションなどでは、仏壇を置く空間が確保できないという苦しい事情もあるようです。
ちなみに筆者の実家では肉親の死を契機に仏壇を購入しましたが、現在の自分の住まいに仏壇はありません。皆さんのご家庭はいかがですか?
 

仏壇の価格はピンキリ

 
仏壇の購入価格帯を調べてみると(「いい仏壇」仏壇購入動向調査2016調べ)、一番高い比率を示しているのが、
● 35万円~50万円未満 ➡ 29.9%
「モダン仏壇」と呼ばれる現代的なデザインのものや、金仏壇や唐木仏壇など「伝統的な形状の仏壇」の小型のものが選ばれているようです。
● 次いで、5万円~15万円未満 ➡ 23.1%。
これは俗に、「ミニ」仏壇と呼ばれているものが購入の対象となっています。この他に、
●15万円~25万円未満 ➡ 19.4%、
● 25万円~35万円未満 ➡ 17.3%
● 50万円~100万円未満 ➡ 11.2%
● 100万円以上 ➡ 4.2%
そして、
●50万円以上の仏壇購入者 ➡ 全体の15%を占める結果も。
「安ければいい」という価値観の人たちだけではない意識の多様化は、仏壇の領域にも表れているようです。ちなみに、年収による購入価格帯傾向に関しては、その関連性は特には見られません。

ご参考まで、「価格.com」によると(2016年7月23日調べ)、一番高い仏壇は、6993万円の総開き本宮殿御拝造り脇台付き漆仏壇で、最安値は、9720円の現代調ミニ仏壇。なんとその差額は、6992万280円にもなります。
 

価格には何が反映されている?

 
そこで、仏壇の価格の違いの理由は、何であるかが気になります。
大きさももちろん関係しますが、材質や加工方法などが大きく価格に反映されています。
上質な仏壇は造りが堅牢で、扉や柱などに使用されている金具に繊細な彫刻が施されています。
掘り込まれた模様は、仏壇上部は雲や鳥など「天のもの」、仏壇下部には水や蓮など「地のもの」が定石です。
天然の漆は色艶を一段と引き立て、年を経るほど味わいが出てくるものも。また、工芸品としての価値を持つものもあります。

モダン仏壇はマンションのリビングに置いても違和感のないデザイン性や、使用材質などにもこだわりがあるものが多いですね。形状自体が従来の仏壇とはまったく異なり、手を合わせる場の象徴となっているようなものも少なくありません。

こうして見てみると、仏壇は、家具選びに通じるものがあるかもしれませんので、形状、デザイン、材質、歴史、職人技術、価格などを、じっくり比較検討して選ぶことをお勧めします。
 

弔いの新しい傾向

 
金仏壇や唐木仏壇、あるいはモダン仏壇などの他、仏壇に墓の機能をあわせ持った「手元供養」を選択される人も増えているようです。
「手元供養」とは、遺骨を小さな骨壺や持ち運べる容器に納めたり、遺骨をペンダントやプレートに加工したりして、身近なところに置いておけるようにするもの。
商品を製造する企業で構成される「手元供養協会」の推計によると、年間3万人が、「手元供養」を選択されているとのこと。肌身離さず故人とともにありたいという人が、こんなにもいるのですね。

また最近では、ペット専用の仏壇も販売されています。亡くなったペットを火葬し、墓に埋葬する延長線上に、ペット仏壇の需要はあるようです。
形状はコンパクトでモダンなおしゃれなものが主流で、価格帯も1万円~3万円ほどとお手頃価格のものが多いよう。

── 時代は変われども、様々なカタチで故人を悼む日本人の供養の心は、決して失われてきているわけではないのですね。仏壇が持つ、その奥深い魅力や伝統は、絶やさず後世に伝えていきたいものです。
 
 

≪記事作成ライター:川島大河≫
情報サービス会社、広告代理店などの勤務を経て、現在は供養関連事業(お墓、葬儀、終活など)の販促企画、セミナー・プロデュース、執筆・編集関連業務に従事する。「楽しく人生を過ごすために役立つ情報を分かりやすく提供」することがモットー。


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