いまさら聞けない「過払い金」ってなに?


マネセツ146(高橋)過払い金/メイン

ラジオを聞いていると、よく法律事務所の「過払い金を取り戻しましょう!ご相談は無料です♪」といったCMを耳にしますが、電車の額面広告やTVCMなどでも、よく見かけますね。

ところで、この“過払い金”とは何のことでしょうか? そして、なぜ法律事務所がこのCMをしているのでしょうか?

 

白黒はっきりしない“グレーゾーン金利”

 

ズバリ、“過払い金”とは、消費者金融(いわゆる“サラ金”)に払い過ぎた金利のこと。
「え?なぜ払い過ぎるの?」と疑問に感じるかもしれませんね。どういうことか、あらためて説明しましょう。

2006年に貸金業法が改正され2010年に施行されるまで、下の図のように「出資法」と「利息制限法」という二つの法律が存在し、それぞれ上限金利が異なっていました。
そこで、大半の貸金業者は、高いほうの上限29.2%で貸していたわけです。

マネセツ146(高橋)過払い金/図①

「では、利息制限法とは何の意味があるのか?」となりますよね。
実は、出資法の上限を超えて貸す違法行為を行うと、借りる人が同意しても刑事罰の対象になります(ちなみに“ヤミ金”は、50%とか100%とか、とんでもない金利で貸す無法業者です。お気をつけて)。
ところが、利息制限法の上限を超えても、借りる人が同意すれば罪にはならなかったのです(契約自由の原則)。したがって、この出資法の上限と利息制限法の上限の間は白黒はっきりしない“グレーゾーン金利”と呼ばれていました。

 

法律改正でグレーゾーンが撤廃!

 

しかし、29.2%の高金利を返しきれず、借金に借金を重ねる多重債務者が続出、“サラ金地獄”と呼ばれる社会問題が発生しました。
そこで、先に触れた法律改正が行われ、出資法の上限が20%に下げられ利息制限法と統一されたのです。これで“グレーゾーン金利”が撤廃されました。

そして、かつての最高裁判決に、超過利息の支払いが続けられた場合は支払われた側(貸金業者)の“不当利得”として返還請求できるという判例があったのです。
これで過払い金返還請求が相次ぐことになりました。このあおりを受け、貸金業界最大手だった武富士が、改正貸金業法が施行された2010年に倒産したのは記憶に新しいところですね。

 

弁護士業界に“特需”

 

で、法律事務所のCMの話です。
この過払い金返還請求を個人が行うことももちろんできますが、百戦錬磨の相手に交渉するのはなかなか大変なこと。訴訟を起こすことにでもなるともっと大変です。

そこで、法律のプロである弁護士などが「ウチに任せてもらえば、あなたに手間や時間は取らせず取り返してきますよ。その代わり、手数料はくださいね」とアピールしているわけです。この過払い金返還は、弁護士業界に“特需”をもたらしました。

さて……。2010年以前に消費者金融に借金しているアナタ。
CMの謳い文句のようですが、もしかしたら、過払い金が取り戻せるかもしれませんよ。ただし、返還請求には時効があります。確認はお早めに! 

≪記事作成ライター:髙橋光二≫ フリーライター・エディター。1958年、東京都生まれ。1981年、多摩美術大学デザイン科卒業後、㈱日本リクルートセンター(現・㈱リクルートキャリア)入社。2000年、独立して現職。主に経営者インタビュー、コンテンツマーケティング、キャリアデザインなどの分野で編集・執筆。


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