定年後の就業事情から、今から準備すべきことを探っていく



 

2013年に「高年齢等の雇用の安定等に関する法律」が改正されました。

企業は「定年制の廃止」「定年の引き上げ」「継続雇用制度の導入」等をするよう義務付けられています。その改正によって65歳まで安定した雇用が大いに推進されるようになってきました。
本件は、企業内にいれば高年齢従業員とともに仕事に従事することにもなるでしょうし、身近な方が直面している問題かもしれません。また、自らも高年齢雇用の対象者となる日も、そう遠くはないかもしれませんよね。
高年齢の人々が直面している仕事の実態を把握し、今、自らが何をすべきかの可能性を探っていきます。

 

「役職定年」ってご存じですか

 

定年を迎える前に訪れると言われている「役職定年」をご存じでしょうか。「役職定年」とは、ある一定の年齢になると管理職の役職を明け渡していく制度で、主に大企業を中心に行われており、「役職定年」の年齢は、55歳くらいからといわれています。
「役職定年」になると年収がダウンし、何となく職場に居づらい…なんてこともなくはないようです。なかなか大変な世の中です。

 

男性の約6割が30%以上の給与ダウン

 

では、実際に60歳を迎えた人々の給与水準はどのような変化を示しているのでしょう。

 

 

男性を見てみると、一番高い割合を示したのは「30~50%未満減少」が31.7%、引き続き「50%以上減少」が26.8%という数値を示しました。1位、2位を合わせると、給与が30%以上減少する人は、なんと58.5%と約6割もの割合になっています。
「継続雇用制度の導入」が実施されているとはいえ、給与の実態を見ると、待遇までもがスライドしているわけではないことが明確になっています。給与が「変化せず」が5.8%というのは、なかなか厳しい現実を見せつけられているような気がします。雇用は継続されるも、その事実だけに安穏としてはいられないですね。早いうちから、将来の生活設計を立てておくことが大切だということが分かります。

女性はと見てみると、何と1位は「変化せず」の22.7%となりました。給与が維持されるというのは喜ばしいことであると思いますが、男性と比較するとその相違は明らかです。そもそも60歳前の女性従業員の給与水準が気になるところです。

ご自分自身で、あるいはご夫婦で、将来的な家庭の収入についてシミュレーションしておくのに、早過ぎるということはありません。現実に直面した時に慌てないためにも、事前に知識を得て、準備をしておくことをおすすめします。

 

「継続雇用された」が82.9%

 

定年を迎えた人は、企業からの要請に対して、どのような動向を示しているのでしょう。

 

 

「高年齢等の雇用の安定等に関する法律」の改正が2013年に施行されたこともあるのか、「継続雇用された」が82.9%という割合となりました。この結果は、働く者にとっては安心な結果であるといえます。しかし前述したように、給与は現状維持とはいえない可能性が高いといえます。給与が下がっても、そのまま職場に残る人が多い理由は何なのでしょう。
やりがいのある仕事を続けることができれば、決してお金の問題ではないという向きもあるでしょう。しかし今さら、新天地での再就職先を探すというのもなかなか大変なこと。82.9%の継続雇用されている人たちも、さまざまな思いを抱いて仕事に就いているのでしょうね。

さらに、「継続雇用を希望しなかった」が人が16.9%いることにも注目したいと思います。この人たちは、漠然と「継続雇用を希望しなかった」というわけではないでしょう。引退後に、これまでとは別の道を歩むことを決めたため、このような決断を下したのだと推測できます。定年というタイミングは、どういう人生を選択するのかが、問われるきっかけになるわけです。

「継続雇用を希望したがされなかった」が0.2%はあるという事実も見逃せません。今後、改善されることを期待したいと思います。

 

65歳以上の求人倍率は1.04%

 

就業する企業を65歳で退社した後、果たして求人はあるのでしょうか。

 

 

結果を見てみると、65歳以上の求人倍率は1.04%となっています。しかし、これまで、培ってきた経験が必ずしも活かせる仕事ばかりではないといえそうです。施設の管理や警備、介護職など、新たにチャレンジしなければならない分野の仕事であるケースも少なくはないようです。しかし、これまでの概念をリセットできれば、就業への道も拓けてくるのではないでしょうか。雇う側と雇われる側のマッチングは難しいものがありますね。

定年に直面する前に、準備しておくことはいろいろとあるようです。また、高年齢の人の割合が全国的に増大する傾向にある今、制度や法律も改正される可能性があります。その都度変化をキャッチし、正しい情報を得て、適切な対応ができるよう心がけていきたいものです。

≪記事作成ライター:川島大河≫ 
情報サービス会社、広告代理店などの勤務を経て、現在は供養関連事業(お墓、葬儀、終活など)の販促企画、セミナー・プロデュース、執筆・編集関連業務に従事する。「楽しく人生を過ごすために役立つ情報を分かりやすく提供」することがモットー。


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