“終活”ブームの今こそ、きちんと理解したい 失敗しない“お墓づくり”の最新コスト事情


画像マネセツ017(草川)/お墓購入のキホンノウハウ【ネスタ選】

お墓を建てるのに、一体いくらぐらいの費用がかかると思いますか?
お墓は、生涯においてマイホームと並び一生に一度の大きな買い物ともいわれますが、相場価格や建てるまでのプロセスを、なかなか知る由がありません。
また最近では、核家族化などの影響により承継者が不在なケースも少なくなく、承継を前提としたお墓を求めることができない人々も出てきています。
お墓探しや、建墓は後に残される家族に任せるのではなく、自分が入る墓だからこそ、生前時に自らどのようなお墓を用意しておくかの算段を立てるのが賢明です。
── そこで今回は、建墓に際しての「キホンノウハウ」をご紹介します。

土地・墓石・管理料の3要素で成り立つお墓

まず押さえておきたいポイントは、お墓を建てる際に必要な費用です。それは3つあります。
● 永代使用料(=墓地使用料)
● 墓石費用(施工費を含む)
●さらに、上記2つに管理料が加算されます

このうち「永代使用料」は地価に比例するため、好立地、広い面積の場合などは必然的に高価格になってきます。こういった条件は不動産と同様です。
また、よく耳にする「永代」の言葉の意味は「永代にわたり使用する権利がある」ということ。つまり、その土地を購入できるという意味ではなく、承継者がいなくなれば(=管理料が支払われなくなれば)管理者に返還しなければならないのです。
この前提は不動産とは異なりますね。投資対象にはなりませんし、転売も不可能です。

さらに「墓石費用」ですが、これは墓石の種類やお墓の形態、墓所の広さによって価格が変動します。
「管理料」はその墓所を管理するためにかかる費用で、年間で徴収されるケースが多いようです。

お墓を建てる際に必要になる3つの相場価格

先にあげた「永代使用料」「墓石費用」「管理料」の相場価格をみてみましょう。

●「永代使用料」
ここでは、1都3県の相場価格を挙げてみます。
「東京23区」 160~200万円
「東京23区外・神奈川」 40~60万円
「千葉」 20~40万円
「埼玉」 30~50万円
やはり、地価の高い東京23区の価格が突出していますね。

●「墓石費用」
墓石費用の相違は、石種や大きさ、デザインや彫刻などの凝り方によります。
100~200万円 ➡ 48.9%
50~100万円 ➡ 24.4%
200~300万円 ➡ 15.2%

●「管理料」
価格帯のボリュームゾーンは、4000円~1万5000円。
行政が運営する公営墓地の管理料は比較的安価な設定になっています。
上記の価格相場は「出展:(社)全国優良石材店の会 2014」によるものですが、3つの相場価格を合算すると、車を購入するぐらいの初期費用が必要になることが分かります。

新しいタイプの埋葬方法

最近では、「承継」を前提とした一般墓のほかに、「承継者」を必要としない新しいタイプのお墓も人気傾向にあります。また、お墓選びの傾向も、
お子さんがいらしても、「子どもにお墓を継がせる負担をかけたくない」
お子さんがいない場合も「ご夫婦、あるいはご自分だけで眠れる墓所を探したい」など、
その理由は多岐に渡ります。
こうした意向からも、最近話題になっている「檀家離れ」が透けてみえますし、ネット上でクリックすると、一律料金で僧侶を手配してくれるサービスが話題になっていることもうなずけますね。

●「合祀墓」「納骨堂」
粉砕した遺骨をまとめて埋葬する合祀墓は10万円ぐらいから購入できますが、ほかの方のお骨と一緒に埋葬されるため、後々取り出すことはできません。合祀墓を選ぶのは、ほかの人と一緒に過ごすのが、賑やかで楽しいととらえている人が多いようです。
また、骨壺に遺骨を入れて一定期間安置した後、合祀する納骨堂型のお墓は30万円ぐらいからのものがあります。安置期間は13回忌、33回忌までと、施設によって異なりますので必ず事前に確認を。

●ビル型「自動搬送式納骨堂」
都市圏では、ビルの中に設けられた自動搬送式納骨堂の数も増えてきています。
これは、ICカードをかざし、パネルを操作すると、収蔵庫に納められている遺骨が参拝コーナーに搬送されてくるお墓。価格は70万円ぐらいからになります。
このシステムはまるで立体駐車場のようですが、最近テレビで紹介される機会も多いので、目にした人も多いのではないでしょうか。

「樹木葬」需要の高まり

「樹木葬」なる埋葬方法も、最近は注目を集めています。

樹木葬と聞くと、遺骨を自然に還すイメージがあるかもしれませんが、樹木葬に明確な定義はありません。形態は、シンボルツリーの下に眠るタイプ、個別に植栽された区画に区切られたタイプなどさまざまです。そのため価格は、墓所によって大きく異なります。

樹木葬の始まりは約20年前に遡りますが、平成24年に都立八柱霊園で募集が始まり、高い倍率を示したことなどから、一気に注目を集めることになりました。

同園には樹林型合葬埋蔵施設と樹木型合葬埋蔵施設があり、前者は遺骨を合祀し、後者は遺骨を個別に埋葬する方法です。
「樹林型」は4万3000円〜。「樹木型」が18万4000円〜、という価格です。
一般のお墓よりも比較的安い点が、人気の一因になっているのかもしれませんね。

── ひと言に「お墓」といっても、様々な種類や価格があることがわかると思います。
でも、マイホームと大きく異なる点は、買い替えができないということ。
だからこそ、慎重に比較検討し、納得できる選択ができるようしっかり準備したいもの。
この記事が、その際の判断基準になればうれしい限りです。

≪記事作成ライター:川島大河≫
情報サービス会社、広告代理店などの勤務を経て、現在は供養関連事業(お墓、葬儀、終活など)の販促企画、セミナー・プロデュース、執筆・編集関連業務に従事する。「楽しく人生を過ごすために役立つ情報を分かりやすく提供」することがモットー。


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