“超高齢化社会ニッポン”。資金力によって 選択肢が変わる“親の介護”の現実とコスト


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親や家族、自分が介護状態になった時のことを、考えたことがありますか?
厚生労働省「平成26年簡易生命表」によると、男女ともに平均寿命が80歳を超えていますが(男性80.50歳、女性86.83歳)、病気やケガなどを患うことも考えられ、すべての人が健康なまま人生を全うできるわけではありません。

特に親の介護は、多くの人が避けられない現実問題でもあり、親の介護を要した時、自分が年金受給対象年齢になっている可能性も……。
決して他人事ではない介護。いざ直面した時に慌てないよう、今から準備しておきたい知識とコストをご紹介します。
 

公的介護保険と民間介護保険との違い

 
介護保険には、公的保険と民間保険の2種類があります。今からでも支給額をシミュレーションして、保険を賢く活用していきたいものです。

【公的介護保険】
40歳以上の国民が、介護保険料の支払い義務が生じるのはご承知のことと思います。
保険料は加入している健康保険から徴収され、医療保険が支払えない生活保護受給者などは加入できないシステムです。しかし、65歳以上になるとすべての人が被保険者になります。

保険料は、医療保険の上乗せ、天引きになっているため、ついつい見過ごしがちになっているかもしれませんね。
保険料は居住地域や所得により変動します。
●65歳以上                 年金より天引き
●40歳~65歳未満(対象:医療保険加入者) 各医療保険に上乗せ

【民間介護保険】
民間介護保険は公的介護保険と違い、加入者の年齢に制限はありません。サービスを提供する各保険会社が設定した条件に合えば、加入することができます。

日本全国で高齢化がますます促進される現在、財政の問題などから今提供している介護保険サービスをどこまで維持していくことができるかが懸念されてもいます。
そのため最近では、民間介護保険で介護費用を補おうとする人々も増える傾向にあるようです。
●加入年齢や男女差、保険商品の種類、契約方法により、年間保険料は、5000円ぐらいから2万円ぐらいまでと様々。
 

自宅介護でかかる費用

 
介護を実際に担っているのは誰なのでしょう。
厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査」によると、
●同居の配偶者26.2%  ●同居の子21.8%  ●同居の子の配偶者11.2%
計59.2%が同居している配偶者や子が自宅で介護をしているというデータが出ています。

施設に親を入居させてしまうのは、どうも忍びないという考えもあるかと思いますが、資産がないため預けることができないというリアルな現実もあるようです。
言うことをきいてくれない、体が動かないので運んであげなければならない、下の世話をするなど、介護疲れによる事件や事故が度々ニュースで報道されているように、子にかなりの精神的な負担がかかり心身ともに疲れてしまっているのが現状です。
 

少しでも介護負担を軽減するために

 
そこで自宅で介護をする際に、少しでも負担を軽減できるようにしたいものです。そのためには、皆さんがどこまでを取り込んでいくのかはケースバイケースですが、どのようなものに、いくらかかるのは知っておきたいものですよね。

●車いす 自走式4万円~15万円 電動式30万円~50万円  ●いす式階段昇降機 50万円~  ●ポータブルトイレ 1万円~4万円  ●特殊寝台 15万円~50万円  ●手すり 1万円~  ※生命保険文化センター「介護保障ガイド」参考
備品類の購入などのほか、部屋や風呂場の改修などにも着手するケースもあるようです。その場合は、数十万単位の改修費がかかってしまいます。

介護保険では、「要支援」「要介護1~5」と認定された在宅介護で住宅改修が必要な人に対し、一生涯で20万円まで、住宅改修の9割を補助してくれる制度があります。各自治体でも、住宅の改修、改造支援制度が整っているところもありますので、管轄部署へ問い合わせてみると良いでしょう。

こういった居住地域行政の支給制度などもリサーチし、上手く使いこなしていきたいものです。利用できる制度は、活用しない手はありませんよね。
 

介護施設の種類と費用

 
介護施設は、介護保険の基準を満たす「特別養護老人ホーム(略称:特養)」「介護老人保健施設(略称:老健)」「介護療養型医療施設」の「介護保険3施設」と、民間施設との2種類があります。

「介護保険3施設」
●特別養護老人ホーム/常に介護を必要とする、在宅では生活が困難になった高齢者が入居できる施設。月額利用料:5万円~13万円

●介護老人保健施設/在宅での自立生活が難しい、介護を必要とする高齢者の自立生活への復帰を目指す施設。月額利用料:8万円~13万円

●介護療養型医療施設/症状は安定しているが、療養が必要な介護者のための医療機関。8万円~15万円

主な「民間施設」
●有料老人ホーム/高齢者が日常生活を過ごすために必要なサービスが整った住まい。介護付きと、介護は外部サービス利用の場合とがあります。月額利用料:15万円~30万円

●軽費老人ホーム/一定の介護が受けられる、諸事情により在宅生活が困難な方が入居する施設。助成制度が利用できます。月額利用料:0~14万円

●グループホーム/介護認定を受けた認知症高齢者の介助をしながら自立を目指す施設。
少人数で共同生活を送るのが特徴です。月額利用料:15万円~30万円

民間施設は、入居一時金がかかる場合があります。いい施設だなと思っても予算に合わないこともあるでしょう。施設への入居を考える際は入居条件を調べ比較検討し、現地には必ず赴いて実際に自分の目で見て確認したいものです。
 

介護に臨む心構え

 
どういう介護をしていくかの選択をする時は、親の気持ちを汲んであげたいものです。
しかし、自宅介護を強く希望する場合、同居人に任せることができなければ、自分が介護をすることになります。人情として誰かに親の面倒を見てもらうのは心苦しいという気持ちも生まれるでしょう。また、有料施設に入居させる資金がない家庭も少なくないといえます。

介護生活に入るとすると、今勤めている仕事を辞める、あるいは、住まいに近くに転職しなければならなくなるかもしれません。そうなると、生活費はさらに圧迫されることが予測されます。今ある生活が大きく一変してしまいます。

2013年総務省「就業構造基本調査」によると、●無職で介護が266万人 ●介護しながら就業が290万人。

厚生労働省「雇用動向調査」では、●介護を理由に離職が6.6万人 ●離職年齢は男女ともに55歳~59歳が最も多くを占めています。

50歳の声をきいたら将来困らないよう準備するため、介護を含めた生活設計を見直すことが必需です。そのためのリサーチを始めるのは早すぎることはありません。
みなさん、今すぐ行動を起こしましょう。
 

≪記事作成ライター:川島大河≫
情報サービス会社、広告代理店などの勤務を経て、現在は供養関連事業(お墓、葬儀、終活など)の販促企画、セミナー・プロデュース、執筆・編集関連業務に従事する。「楽しく人生を過ごすために役立つ情報を分かりやすく提供」することがモットー。


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