今から知っておきたい、葬儀費用と最近の葬儀事情


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葬儀なんてまだまだ先のこと、などと思ってはいませんか。
いえいえ、自分自身がいつ不慮の事故に遭遇するかもしれませんし、ましてや、親御さんやご家族のことになると、葬儀を執り行うのはきっと私、ということになる方も少なくはないでしょう。

日常生活の中で、できればこのようなことは考えたくありませんが、突然襲ってくることもありえる「死」に備えて、平穏な日々の中で事前リサーチして、いざという時に慌てないよう準備をしておきたいもの。
そこで今回は、葬儀費用と最近の葬儀事情をまとめてみました。
 

葬儀について知りたいことは何?

 
まず、葬儀について「どのようなことを知りたいと思っているのか?」という質問による、消費者意識調査の結果を見てみましょう。

一般社団法人日本消費者協会「第10回葬儀についてのアンケート調査」(複数回答可)の全国平均値は、以下の通り。
■ 「葬儀費用」52.4%
これは、葬儀費用の平均総額、詳細、項目などを知りたいと思っている割合を表します。
■ 「準備しておくべきこと」52.5%
これは、いざという時に何を準備すべきかを知りたいと思っている割合を表します。

3位以下は地域によってまちまちですが、「葬儀の手順など一般的な知識」と「いろいろなスタイル(仕方)について」が多くの回答を得ています。
いずれにせよ、不透明であると流布されている費用が筆頭に上がるのは当然かもしれません。
その他の項目は、ひとくくりに“葬儀についてよく分かりません”といったところでしょうか。
確かに、葬儀の知識は、その事態に直面しなければなかなか収集しようとは思わないでしょうし、当事者にならなければ、わからないことが非常に多い側面があります。

また、同調査による「葬儀についての相談相手」の全国平均値は、
■「親族」:59%  ■「葬儀社」:15.8%
となっています。

これらの結果から、知らないことは多いけれど、気軽に聞ける人がいない葬儀事情が見えてきます。しかし、いざという時には比較する時間も心の余裕もないため、予想外の出費に迫られることになりかねません。だからこそ、葬儀に関する情報は平時のときに収集しておくのが得策なのです。
 

葬儀の施行費用

 
では、葬儀にかけている費用は一体いくらなのでしょう。
同じく、一般社団法人日本消費者協会「第10回葬儀についてのアンケート調査」(複数回答可)の全国平均値で見てみると……、

■通夜からの飲食接待費:33.9万円
※通夜、葬儀で振る舞われる飲食の費用
■寺院への費用(お経、戒名、お布施):44.6万円
※読経、戒名などに対するお布施
■葬儀一式費用:122.2万円
※遺体の搬送、通夜、葬儀、火葬などに関する費用や人件費
■葬儀費用の合計:188.9万円
※通夜からの飲食接待費、寺院への費用、葬儀一式費用の総計
となります(各項目は平均値なため、3項目の合計と葬儀費用の合計は一致しません)。

やはり、2日ほどの短期間ながら、結構な額の費用がかかってしまっていることが分かります。
翻れば、ほんの短い時間の間で、金額の異なるランクの中から大事なことを取捨選択・決断しなければならない……。それが葬儀の実情といえるでしょう。
 

葬儀参列者人数と香典との関係性

 
葬儀参列者の人数を見てみますと(㈱冠婚葬祭総合研究所「サービスの高付加価値によるたく経営改善事例および会員活性化事例の研究調査」より)、
■50名以上100名未満:24.2%
■30名以上50名未満:16.4%
■家族と親戚のみ:15.4%
が上位3項目となり、大がかりな葬儀が最近減少している傾向にあります。

また、葬儀はお金が出ていくだけではなく、香典という相互扶助の慣例もあります。
香典の相場の、それぞれの項目の最多回答額は(一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 第4回香典に関するアンケート調査)、
■親:10万円
■兄弟姉妹:5万円
■その他の親類縁者:1万円
■職場関係、友人知人など:5000円 となっています。

仮に参列者50人で、香典が全員1万円だった場合でも50万円。前項で記した葬儀費用合計の平均額が188.9万円であることからも、自己負担額が100万円を下まわることはないようです。
葬儀の規模と香典は密接に関係していることも、事前に頭に入れておくとよいかもしれません。
 

新しい葬儀の方法

 
最近では一般的な葬儀の他に、
■ 家族や親族だけで通夜・葬儀・告別式を執り行う「家族葬」
■ 通夜がなく告別式だけの「一日葬」
■ 火葬のみの弔い方「直葬」
といった具合に、新たな葬送が執り行われることも多く、その割合は増える傾向にあります。
その理由は、前述した一般葬に比べ、費用が抑えられるということが大きな要因ともなっているようです。

しかし、仕事を退職して20~30年経って亡くなるという場合が、実際は多くなっています。
日本人の平均寿命は(※2015年厚生労働省調べ)、
■男性:80.50歳  ■女性:86.83歳
となっており、その高齢時まで継続する友人・知人関係は当然少なくなってきているでしょう。すると、どうしても身内で葬儀を行うことになりそうです。

──葬儀は、不意の出来事であるうえに、まとまった費用が発生する一度限りの儀式。
そうした意味合いからも、「どういう形態の葬儀を」「いくらくらいかけて執り行うのか」について、家族間で平時に十分に話し合い、納得いく準備をしておくことが大切であることは間違いないでしょう。
 
 

≪記事作成ライター:川島大河 ≫
情報サービス会社、広告代理店などの勤務を経て、現在は供養関連事業(お墓、葬儀、終活など)の販促企画、セミナー・プロデュース、執筆・編集関連業務に従事する。「楽しく人生を過ごすために役立つ情報を分かりやすく提供」することがモットー。


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