少子高齢化の時代を乗り切るには? 他人事で済まされない資産形成


いまやあちこちで取りざたされている「少子高齢化」。

子どもが少ない、お年寄りが増える、ただそれだけのことではありません。人口減少にはさまざまな問題が伴います。
人口の減少により、国内の市場規模が縮小するため経済全体が停滞していきます。やがて、サラリーマンの平均年収は減少傾向となり、経済はさらに停滞化の一途をたどることに。少子高齢化の進行には歯止めがかからず、2025年問題、2050年問題が予想されていますし、現行の年金制度は破たんをまねくと推測されていますから、注目すべきは個人の資産形成の重要性と言えるでしょう。将来のために、自己資産運用を始めるべき時代が到来しているのです。

 

人口は増加から転じて減少へ

 

「平成27年版 厚生労働白書」によると、日本の人口は江戸時代後半の時点では3000万人程度で安定していました。その後、明治に入ると急激に増加、二度の大戦を経ても人口は増え続け、1967(昭和42)年には1億人を突破。2008(平成20)年には1億2808万人まで増加し、人口はほぼピークに達しました。
最新の「平成28年版 厚生労働白書」では、2015(平成27)年の総人口は1億2711万人。2011(平成23)年から5年連続で減少しています。

 

   

 

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位推計によれば、2048(平成60)年には1億人を割り込み、2060(平成72)年には8674万人になると推計されています。
この8674万人という規模は、戦後の1950(昭和25)年の8320万人と同程度とはいえ、人口構成において大きく内容が異なっているのがポイントです。

1950(昭和25)年当時、65歳以上の人口が占める割合は5%程度と、かなり若い人口構成でしたが、2060(平成72)年の推計ではその比率はなんと39.9%に上昇、およそ4割が65歳以上だと考えられています。特に75歳以上の人口割合は26.9%に達する見通しで、まさに“国全体が老化していく”と言っても過言ではない状況です。
参考推計ですが、2100年(平成112)年には人口が5000万人を下まわる見込みと予測され、明治後半ごろの水準に戻ると考えられています。

 

平均年収は減少、経済も縮小傾向に

 

日本の人口が減少していき老齢者が増えることで、大きな影響がもたらされるのは経済です。就業者数の減少により労働力の低下が加速、サラリーマンの平均年収が減少していくと考えられます。すると、市場規模が縮小することが見込まれ、さらに日本経済全体の停滞につながると指摘されているのです。

今後の労働力人口の見込みを見てみましょう。

 

  

 

経済成長と労働参加が適切に進まない場合、2030(平成42)年の就業者数は5800万人と推定されています。これは、2015(平成27)年の6598万人と比較すると約800万人の減少です。
もし、女性や若者、高齢者、障害者などが就業し全員参加型社会が実現した場合の経済成長と労働参加が適切に進むケースでも、2030(平成42)年の就業者数は6362万人で、2015(平成27)年よりも236万人減少すると見込まれています。
モノやサービスを生産・供給する点において、労働力や資本の蓄積、生産性などが低くなるだけでなく、人口減少に伴う消費の減少で、さらに潜在的な経済成長率の低下をまねくことは想像に難くないと言えます。

 

少子高齢化のもたらす影響とは

 

人口減少の大きな要因としてあげられるのが、すでに問題視されている「少子高齢化」です。20~64歳の現役世代人口と65歳以上の高齢世代人口の推移はどうなっているのでしょうか。

 

 

1950(昭和25)年には65歳以上の高齢者ひとりに対する現役世代人口は10人で、力強い支えがあったことがわかります。ところが、2015(平成27)年には、現役世代人口はわずか2.1人と急激に減少。もし、このまま推移していくと、2050(平成62)年には1.2人の現役世代で高齢者ひとりを支えることになると推定されています。
たとえ、「現役世代人口を20~69歳」、「高齢世代人口を70歳以上」と仮定してみても、2060(平成72)年には高齢者ひとりを1.6人の現役世代で支えることになるほど、日本の高齢化は急速に進展していくと考えられるのです。

そこで、懸念されているのが年金制度の破たんです。国が手を打たないことは考えにくいものの、破たんせずとも給付額が下がる可能性は決して低くありませんから、安心とは言えません。もはや国の制度に頼れないと考えるのであれば、各個人でなんとかするしかなくなります。老後に備えて、なるべく早い時期から自分年金づくり、すなわち資産形成を始めることが重要なのです。

── 資産運用は、富裕層や一部の専門的知識を有する人々のものだけではなく、全ての人にとって避けては通れないものになりつつあることを、強く認識すべき時代がやってきています。自分の資産は自分でバンバンするしかないのですね。
では、資産運用とは具体的にどのようにすればよいのでしょうか。そもそも資産運用など、素人が簡単にできるものでしょうか。失敗する可能性はないのでしょうか。
そんな疑問や心配をお持ちの方も多いことと思いますが、ご安心を。詳細については次回でご説明しましょう。

≪記事作成ライター:山本義彦≫
東京在住。航空会社を定年退職後、介護福祉士の資格を取得。現在は社会福祉法人にて障がい者支援の仕事に携わる。28年に及ぶクラシック音楽の評論活動に加え、近年は社会問題に関する執筆も行う。


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